【自分への質問~人材育成編~】
ついついやってしまいがちな無意識のクセ。
日常の習慣を少し変えるだけで、望むものが手に入り易くなる、簡単だけど、効果的な方法
それが「自分への質問」 。
あなたが日々、無意識でしている自分の質問に気づき、
あなたの望む人生を送るための、必要で、ふさわしい質問 に変えていくことを目的として、
実際に効果的だった事例を基に【自分への質問】をご紹介したいと思います。
従業員の教育で日々、悩んでいた会社役員のYさん。
Yさんは、20数年間、会社の人事・教育に携わっています。
今年は、約15年振りに新卒採用ができました。
今までは、中途採用の社会人経験が少ない従業員が、入社しては1~2年で退職して行くので、
「今年こそは!」と、社員教育に力を注ぐと決め、一泊二日の新人社員研修に一緒に参加したり、
日ごろの社内ミーティングでも、新人に気配りをした内容にするなど心がけていました。
3ヵ月の試用期間が経過し、
早く一人前の仕事ができるようにと、
仕事においての今後3ヵ月間の目標を決め、10日ごとに面談するようしました。
Mさんは、コツコツと仕事を真面目に取り組んでいます。
しかし、上司から言われたことはやるのですが、 日常も面談の時も話す時の小さな声、無表情、前かがみの姿勢が気になり、
Yさんは、声の大きさなどをMさんへアドバイスをしますが、
表情が硬くなり、なかなか答えてくれず、一向に改善しません。
そんなMさんが気になり、ある朝礼前の掃除の時、YさんはMさんに再びアドバイスをしました。
しかし、Mさんはうつむいたまま。
Yさんは「今、何を感じているの?」と質問すると、
Mさんは「責められている感じがする」と答えました。
思いもよらない言葉に頭をゴーンと殴られたような衝撃を受けたYさん。
Yさんはただ、Mさんに早く成長してほしいという思いでアドバイスしていたつもりだったのに・・・。
・私の言い方が悪かったのか?
・言葉が強すぎたのか?
・何で伝わらないんだろうか?
・また辞められたらどうしよう?
Yさんが良かれと思って、これまでMさんに伝えていたことを振り返りました。
でも、考えれば考える程、自分を責める質問ばかりが頭の中を巡ります。
それから数日が経ちましたが、Mさんの関わりについてまだ頭を抱えていたYさん。
Yさんがプライベートで学んでいる勉強会のメンバーと電話ミーティングで話していた時、
Yさんが第一声を発すると、メンバーのある一人(Tさん)から、
「Yさん、何か怒っているのですか?何かイライラしているように聴こえます。」
と言われました。
しかも、Tさんだけじゃなく、数人の方もそのように感じているとのこと。
Tさんから「一度、深呼吸されてみてはどうですか?」とアドバイスを頂き、一度電話を切ることにしました。
「どうして怒っているように聞こえるのだろう?」と考えるYさん。
その日は特に忙しく、焦ってバタバタと電話ミーティングの準備をして参加したので、自分がいっぱいいっぱいになっていた。
深呼吸をしながら、
「そう言えば、Mさんも同じこと言っていたな・・・」と、Yさんは思いました。
自分は怒っているつもりがなくても、相手にそう捉えさせている。
ひょっとしたら、Mさんも怒っているように捉えたのかもしれない。
Mさんが責められていると答えたことも、私の現れがそうさせたのかもしれない。
「Mさんが早く成長して一人前になってほしい。」その想いが強く、私の理想とする像にMさん当てはめようとしていたかもしれない。
また辞めてしまったらどうしようという不安も焦りの原因になっていたな・・・。
一生懸命になると、Mさんを見ているようで、見えておらず、自分よがりだったことを振り返りました。
数日後、会社でMさんの次の3ヵ月目標を決める時に、
・Mさんがどうなっていきたいのか?
・今、何を感じているのか?
私の理想ではなく、Mさん自身を見ようと意識しました。
また、私一人ではなく、多角的にMさんを知っていく必要性を感じ、
社長と指導者担当の方も交え、4人で新しい目標を決めました。
それから3週間が経ち、
先日の社内ミーティングではMさんが以前よりも声が大きくなり、ハキハキしてきているのを感じました。
まだ、経過観察中ですが、明るい兆しが見えてきたようです。
Yさんは、人に対する愛情が深い分、行き過ぎると、ついつい「こうなってほしい」と自分の理想に当てはめようとしてしまう傾向がある ことに気づきました。
今起こっている問題がどこからきているのか、
その原因を引き起こしている自分を知っていくこと が何よりも大切だと話すYさん。
ついつい問題の解決策を考えがちですが、まずはその原因を知ることが大切なのかもしれません。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ※無意識に自分がどんな質問をしているのかに気づくワークはこちらから ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【過去の自分への質問】
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